![伝統野菜「桜島ダイコン」~大きさも機能性成分もモンスター級~@鹿児島市桜島](https://seed-to-harvest.jp/wp-content/uploads/2022/02/IMGP5428-scaled.jpg)
こんにちは。
北海道在住、
野菜くだものハンター、
やさい直売所コンサルタントの田所かおりです。
今日は、鹿児島県の伝統野菜
「桜島ダイコン」のレポートです。
「桜島ダイコン」は鹿児島県の伝統野菜として
広く知られた大きな大根です。
平成13年に「第1回世界一桜島大根コンテスト」
が実施されて以降、
世界一大きい大根としてギネスブックにも
認定されています。
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野菜としての歴史はとても古く、
『都道府県別地方野菜大全』によると、
~今から190年前に薩摩藩からだされた
『成形図説』に
桜島ダイコンの写生図がのっているが、
名称はその当時から「桜島葍(だいこん)」と
なっていた。
また、貝原益軒の『大和本草付録』には
「薩摩大根」の名称で記載されている。~
とあり、そのルーツは様々な説があるようです。
そんな歴史のある「桜島ダイコン」を取材に
鹿児島在住の大学時代の先輩のアレンジで
桜島へ向かいました。
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桜島は東側が大隅半島と陸続きですが、
1914年の大正噴火が起こるまでは、
文字通り島だったそう。
今回は、桜島の西側の鹿児島市街から
年中無休24時間で15分おきに出ている
フェリーを使って行きました。
畑を案内してくださる川口さんと、
道の駅桜島火の島めぐみ館で待ち合わせです。
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こちらの道の駅は毎年行われる
桜島大根コンテストの会場でもあります。
(今年はコロナ禍のため、桜島支所に変更)
なんと、花壇に桜島ダイコンが
植えられていました!
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花壇の看板には、
「種まきが9月9日
収穫時期は1月から2月ですが、
ここに植え付けしている桜島大根は
種を持つ5月頃まで展示しますので、
日々の変化を観察してください。」
とあります。
さすが、桜島の道の駅です。
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トウが立ちお花が咲いた愛らしい姿の
「桜島ダイコン」もありました。
お花は白からピンクがかった紫色の
グラデーションなのですね。
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桜島ダイコンを写真に収め、建物へ。
入ってすぐのところに
桜島ダイコンが並んでいました。
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大きさといい、美しさといい圧巻です。
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使い切れるようカットされたものもありました。
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入り口付近のダイコン達の前で
川口さんとお会いできました。
道の駅に並んでいる桜島ダイコンは、
数年前に県で選抜してできた
新品種「桜島おごじょ」。
ちなみに、「おごじょ」は鹿児島弁で
女性を意味するそう。
出荷する場合は、揃いがよい
この品種を使うことが多いようです。
一方で、コンテストには、それぞれの方が
持っている系統を使用します。
こちらはばらつきが多いそうですが、その分、
紡錘形で重さが期待できるものや、
形や色の美しい扁球形のものを
期待して作られるそう。
今年の重さを競う重量部門の優勝は30.45㎏!
(ギネスは31.1㎏)
だったそうです。
川口さんに今年のコンテストに出品された
ダイコンの写真を見せて頂きましたが、
確かに、重量部門の大根は縦横比が
同じくらいの紡錘形でした。
気になるのは、
一般的な「桜島ダイコン」の重さですが、
文献によると、小さいものは4㎏~、
平均すると7~10㎏の重さだそうです。
また、肥大の秘訣は
栽培面では、秋から冬にかけて温暖であること、
耕土が深く膨軟な土質によるものと
考察されていました。
播種が8月下旬から9月初め、
収穫が1月~2月ということで、
北海道でコンテスト用の
「桜島ダイコン」の栽培は
かなり厳しそうです。
残念。
一通り説明をして頂き、「桜島ダイコン」が
栽培されている畑へ向かいました。
見てください!
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手前に「桜島ダイコン」が並び、
奥に海も見えます。
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草姿が生き物みたいでユニークですよね。
収穫している畑にも連れて行っていただきました。
こちらは、サプリメント用の「桜島ダイコン」の
畑だそうです。
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「桜島ダイコン」には、
血管を強くしなやかに伸び縮みさせる機能性成分
「トリゴネリン」が、
青首大根の60倍も含まれているんだそう。
「桜島ダイコン」は大きさだけじゃなく、
中身もモンスター級だったのですね。
収穫は大根を引き抜き
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葉と根を切り落としていました。
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私もいくつか収穫させていただきました。
重たいのですが、深くまで根が張っていないため、
予想していたよりもすぐに引き抜けました。
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そして、園主の方に一つ持って帰るならどうぞ、
ということで、おすすめいただいた大きそうな
ダイコンを収穫させていただきました。
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軽トラの荷台に積まれた「桜島ダイコン」。
大きさが伝わるでしょうか。
畑を後にし、洗浄する場所へ行き見学。
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そして集荷場へ。
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ダイコンは黒いネットの袋にまとめて入れられていました。
一ネットに40個くらい入っているでしょうか。
畑から出荷までの一連の流れが分かりました。
自宅に送る「桜島ダイコン」を洗うため、
川口さんのお宅へお邪魔しました。
川口さんは鶏を飼われていて、
なんと、鶏小屋に「桜島ダイコン」が!
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桜島ダイコンの表情、何とも言えない表情です。
鶏は葉っぱの方が好きなんだそう。
鶏達の血管もきっと柔軟に保たれていることでしょう。
そして、発送のためにもう一度道の駅へ。
桜島ダイコン用の化粧箱を用意してもらいました。
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だいぶ空間が開いてしまうから、
何か入れたいものがあったらどうぞ、ということで、
「桜島コミカン」などの柑橘類や桜島産のひじきを
購入し一緒に入れていただきました。
道の駅では、特産品の販売もされていて、
「桜島ダイコン」の切り干し大根、漬物、
パウダー、ドレッシング等がありました。
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その日の晩御飯は先輩がアレンジしてくださった
豚しゃぶのお店へ。
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なんと、こちらの大根は「桜島ダイコン」です。
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そして、他にも「桜島ダイコン」の
メニューがありました。
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お野菜もお肉も美味しくいただきました。
数日後、自宅に「桜島ダイコン」が届きました。
少し葉がしんなりしていますが、重い。
体重計にのせてみたところ、12㎏越えでした。
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縦に包丁を入れ、断面の直径は32㎝。
大きかったです。
さて、この「桜島ダイコン」で何を作ろうか。
色々な大根料理がある中で、
空港で聞こえてきた男性二人の会話に出てきた
「桜島ダイコンの天ぷら」を
作ってみることにしました。
そのままダイコンだけではつまらないので、
鶏肉とみじん切りにした大根の葉と
ショウガを挟んでみることにしました。
天ぷらというより、
創作料理になってしまいました…。
ダイコンに火を通すのに3度揚げ。
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「桜島ダイコン」はきめ細やかな肉質。
見た目の迫力に反してお味は繊細です。
葉がとても深い緑色なので、
苦いかと思いましたが、全く苦味を感じず
美味しくいただきました。
まだ冷蔵庫にあるので、しばらく桜島ダイコン料理を
楽しめそうです。
◆道の駅「桜島」火の島めぐみ館
所在地:鹿児島県鹿児島市桜島横山町1722-48
HP:https://www.megumikan.jp/
先輩、川口さん、見学させていただいた畑の生産者
の方々に感謝です。
気になった方はぜひどうぞ。
「桜島ダイコン」は道の駅HPからも購入できるようです。
サプリメントもいいですが、
お料理で「桜島ダイコン」を
味わってみていただければ嬉しいです。
今日はこのあたりで。
食と農の未来がより豊かになりますように。
※鹿児島入り前に抗原抗体検査を実施し、
撮影時以外はマスクの着用を徹底致しました。