![屋久島の伝統野菜「親くいいも」@鹿児島県屋久島町](https://seed-to-harvest.jp/wp-content/uploads/2022/01/IMGP2278-scaled.jpg)
こんにちは。
北海道在住、
野菜くだものハンター、
やさい直売所コンサルタントの田所かおりです。
今日は、里芋「親くいいも」のレポートです。
「親くいいも」は屋久島の伝統野菜です。
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来歴は不明で、
栽培開始時期も定かではないとのことですが、
鹿児島県のHPによると、
戦前からあるという証言が掲載されています。
地域で作り続けられてきたのですね。
園主の許可をいただき、
屋久島町役場の大堀さんに畑を
ご案内いただきました。
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茎が紫色がかっていて、
芋の株から出る茎の本数は少な目です。
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これが親芋。
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これが子芋、孫芋もあるでしょうか。
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里芋の形は丸っこい形をしていますね。
栽培は、種芋を3月に植え、
10月くらいに収穫を行います。
近年は、似たような利用のされ方をする
「ミアケイモ」という名前の
里芋を作る方が増えているとのこと。
「親くいいも」は
「親食い芋」とも書かれる通り、
親芋を食べる里芋とされています。
ということは、植えた株数が収穫個数なので、
収量があまりとれないのが
難点なのかもしれません。
2つ前のブログで紹介した「かわひこ」も
屋久島伝統野菜の里芋で、
親芋を食べるのですが、
お正月に食べるお芋として、
また、他にない食感であることから、
島の方には知られた存在で、
知名度もそこそこだと聞きました。
直売所のお姉さま方もご存じのご様子でした。
一方、大堀さんによると、今回の聞き込みで
「親くいいも」は知っている方が
ほとんどいらっしゃらなかったそうです。
複雑な気持ちのまま畑を後にし、
「親くいいも」が販売されている
直売所に向かいました。
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生産者3名で出されている、
無人市です。
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「親くいいも」という表記はありませんでしたが、
管理されている方と、
大堀さんの情報を合わせ、
販売されている里芋が「親くいいも」と判明し、
親芋と子芋、両方を購入することが出来ました。
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持ち帰って写真撮影です。
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手で持ち上げているものが子芋、
奥に写っているのが親芋です。
半分に切ってみるとこんな感じ。
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繊維はあまり見えません。
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子芋を頂いてみました。
癖がなく、しっとりなめらかな里芋でした。
後で食べた親芋の方が
ホクホクしていました。
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屋久島では里芋の経済栽培がなく、
自家用での栽培になるため、
どんどん栽培する方が減っていって
いずれは無くなってしまうのではないかと。
必要とされるものが残るのが
自然なのかもしれないですが、
品種の多様性は食を豊かにしてくれるはず。
こういった
地域で生活と共に受け継がれてきた品種は、
生産コントロールが難しいと思いますが、
なんらかの形で、後世につなげて
いって欲しいものです。
今日はこのあたりで。
食と農の未来がより豊かになりますように。