南米チリでジャガイモの食べ比べ~味が濃く多様な風味!~@チリ共和国

こんにちは。
北海道在住、
野菜くだものハンター、
やさい直売所コンサルタントの田所かおりです。

1月に地球の裏側にある
チリ共和国に行ってきました。

通称チリは、南アメリカ大陸の南西部に位置し、
南北約4,300㎞に広がる細長い国です。
モアイ像で有名なイースター島があることでも
知られていますが、
首都サンティアゴからイースター島まで
3,750㎞、飛行機で約5時間半と
だいぶ離れたところにあります。
ちなみに、マチュピチュは北に隣接する
ペルーにあります。

さて今日は、チリで手に入れた
ジャガイモの食べ比べのレポートです。

ジャガイモの原産地は、
南アメリカ大陸に南北に連なるアンデス山脈と
いわれています。

アンデス山脈は北緯10度から南緯50度まで
南北7500㎞もあり、
山脈は7か国にまたがっています。
チリはその国の一つで
アンデス山脈の西側に位置します。

原産地に近いほど、
遺伝子の変異の幅が広いとされており、
どんな変わったジャガイモに出会えるのか、
楽しみにしていました。

ちなみに、南アメリカを原産地とする
野菜、果物は他にもあり、
私たちがよく食べているものだと、
トウモロコシ、トマト、西洋カボチャ
イチゴ、落花生などがあります。
他に、ペピーノ、キンレンカ、ステビアも
南アメリカが原産地です。

スーパーや市場など合計8か所で売られる
ジャガイモを観察してきました。

そのほとんどで見られたのが、
皮が赤く中身は黄か白色でごつごつしていない
ツルっとした楕円のジャガイモ。

時々、日本でよく見る白色の皮のジャガイモを
見かけました。

その他に、市場とスーパーそれぞれ1か所で、
皮の色が明らかに異なるジャガイモが
ミックスされたものを見つけたので、
それぞれ購入し、試食をしてみることに。

こちらが、バルディビアの市場で見つけた
ネット入りのジャガイモミックスです。

形も色もユニークなジャガイモが入っています。

市場はこんな感じ。

テンションが上がりますね。
私が買う前に、西洋人と思しき人が、
大量に購入していました。
さては…同じ臭いを感じました(笑)

黒ケースに陳列されたこちらが、
スーパーで見つけたもの。
ビニル袋に入れられて販売されていました。

それぞれ似た色形のジャガイモを分けてみると、
市場ミックスは5種類。

スーパーミックスは3種類。

そして、中身の色も気になるので一つずつ
切ってみると、
予想以上に中身に色が着いているものが
含まれていました。

市場のミックス。

スーパーのミックス。

これらを電子レンジにかけて、いざ試食です。

まずは市場のミックスからレポートします。
勝手に名前をつけて、

「市場細紫」

細長く、表面はごつごつしている。
皮は濃い紫色で、断面は白に紫色が所々に入る。

深い味わいで、まるで塩を振っているかのよう。
食感はもっちりしていて、粉質ではない。
皮の内側も鮮やかな紫。

「市場デストロイヤー的」
※日本のジャガイモに「デストロイヤー」
という品種があります。

細長く、表面はごつごつしていている。
皮は赤紫と、芽の周りが白で、
断面は白に赤紫が全体的に濃淡をつけて入る。

味は「市場細紫」よりは濃くないが、
日本の品種と比較すると濃い。
こちらも塩気あり。
食感は、もっちりもするけど、粉質も感じる。

「市場白長」

やや長い楕円で、表面はごつごつしていている。
皮は白で、断面は黄色が強め。

フライドポテトのような味で、粉質。
塩気は感じない。
良く言えば普通。
上記2種類より日本のじゃがいもに近い味だが、
日本のより水っぽくなく味はしっかりしている。

「市場細長ピンクうねうね」

細長くうねりがある形。
芽のへこみはあるが、ボコボコは強くない。
皮はサツマイモを思わせる赤色。
断面は白にきれいな赤色がまばらに入り、
ピンク色に見える。

枝豆のような味と香り。
皮の下はほのかなピンク色。
舌触りはつぶつぶ感あり。
見た目も味もかなり独特。

「市場赤長丸」

少し黄色味がかった赤色。
黄色味は中身の色を反映しているのか、
断面は黄色。
楕円形で比較的表面はつるつる。

ほくほく系で甘みあり。
土のようなキクイモのような、
ちよっと癖ある風味。


ここからは、スーパーのミックスのレポートです。

「スーパー赤丸」

大きさや色にばらつきあり、
さらに分けられる可能性もあるかもしれないが、
とりあえずひとくくりで。
皮は赤色がメインで、部分ごとに濃淡あり。
断面は白に赤が入る。

小さいものを2つ試食。
一つはこちら。
ねっとりしていて、弾力あり。
塩気も感じ味濃い。
フライドポテト系の味。

もう一つはほぼ赤色のこちら。
ビーツのような風味。
ねっとりしていて弾力があり。
少し苦い。


「スーパー黄色」

皮は白色、断面は黄色。
表面はツルツルで凹みがほとんどない。

慣れ親しんだジャガイモの味で、
水分が多く、水がなくても食べられるくらい。
食感はねちょっとしている。

「スーパー紫丸」

皮は黒色に近い紫で、形は円に近い。
小さめのものが多い。

味はあり甘みも感じる。
粒子細かく、ねっとりホクホク。

ということで、全部で8種類のジャガイモを
食べ比べました。

どのジャガイモもとにかく味が濃い!
そして、見た目もさることながら、
風味のバリエーションが多岐にわたり、
非常に興味深かったです。

個人的には、見た目も中身も風変りな
枝豆風味の「市場細長ピンクうねうね」を
日本で売り出したらヒットするのではないかと
思っています。

旅行期間中に感じたのですが、
チリでは日本よりもジャガイモ愛が強いような
気がしました。


今日はこのあたりで。
食と農の未来がより豊かになりますように。

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