こんにちは。
北海道在住、
野菜くだものハンター、
やさい直売所コンサルタントの田所かおりです。
今日は、「桜島小みかん」のレポートです。
「桜島小みかん」は、島みかんとも呼ばれる
直径4、5㎝ほど、40~50gの小さなミカンです。
世界一小さなミカンとして、
ギネスブックに認定されています。
社団法人農山漁村文化協会が2004年度に実施した
「故郷に残したい食材」にも選ばれ、
2017年には、国が認めた地域ブランド
地理的表示(GI)にも登録されています。
「桜島小みかん」は柑橘の分類でいうと、
「紀州ミカン」にあたります。
紀州ミカンの説明を少し挟むと、
今でこそ、みかんといえば「温州ミカン」
ですが、「紀州ミカン」は品質が良く、
江戸時代の主流カンキツで、
紀州の有田地方では、天正2年(1574年)に、
肥後の八代から小ミカンを
導入して栽培が起こり、
紀州屋門左衛門のみかん船に象徴されるように、
紀州みかんは一世を風靡。
「紀州ミカン」は「温州ミカン」が広まる
明治中期まで、日本の主要品種でした。
『農業技術体系 果樹編』より
「桜島小みかん」の来歴は、
鹿児島県HPによると
~400年ほど前,薩摩藩主島津義弘公が
文禄慶長の役の際,朝鮮半島から
持ち帰ったものと伝えられています。~
とあります。
カンキツは品種が多様化しており、
比較的新しいものが手に入ることが多いですが、
「桜島小みかん」はとても歴史があるのですね。
そんな「桜島小みかん」の旬はというと、
5月上旬ごろ花が咲き、
12月に収穫適期を迎えるそう。
お伺いしたのは1月下旬で旬が
過ぎてしまいましたが、
まだ樹にみかんが残っていると伺い、
川口さんの果樹園にある「桜島小みかん」を
見せていただきました。
この小ささ、可愛いですね!
食べてみたら、ということで、
樹からもいでいただきました。
小さいのに甘みが強くて、
とても美味しいです。
糖度計を持っておらず、
数値でお示しできないのが残念ですが、
日常的に行くスーパーで販売している
温州ミカンよりも、
数倍甘くて味が濃かったです。
川口さんの栽培技術が良いのはもちろんですが、
桜島の火山灰土壌もミカンの味に
関係してるのでしょう。
特産品を販売している
道の駅桜島火の島めぐみ館でも
「桜島小みかん」とその加工品が
沢山販売されていました。
桜島ダイコンと並んで、地元のイチオシなのですね。
世界一大きな「桜島ダイコン」と
世界一小さな「桜島小みかん」。
面白い写真が撮れました(自画自賛)。
鹿児島市内からは、
24時間15分おきに出ているフェリーが便利です。
気になった方はぜひどうぞ。
お取り寄せもあるようです。
今日はこのあたりで。
食と農の未来がより豊かになりますように。