こんにちは。
北海道在住、
野菜くだものハンター、
やさい直売所コンサルタントの田所かおりです。
今日は、伝統野菜「札幌白ゴボウ」のレポートです。
「札幌白ゴボウ」は、
北海道でゴボウ栽培が始まった明治に栽培されていた、
直根で白茎の品種が由来とされています。
豊かな香りと歯ごたえが良く、
掘りたてだと他の品種に比べて
皮や果肉が白いのが特徴です。
今年は、清田区と北区でそれぞれ1軒、
合計2軒で生産されています。
北区篠路で「札幌白ゴボウ」を生産されている
山本和夫さんの畑を訪ねました。
山本さんが「札幌白ゴボウ」を生産されたのは、
2014年、今から7年前のこと。
もともと別のゴボウの品種を作られていたそうですが、
今回ご案内いただいたJAさっぽろの曽我さんから
勧められ作り始められたそうです。
今年の栽培面積は2反半。
9月に直売所に出すため、早めの播種。
だいたい6月第1週、
早ければ5月の22、23日くらいに播くことも
あるとのこと。
今年は干ばつに当たってしまって、
半分弱発芽しなかったそうです。
確かにあの気候は作物には酷だったと思います。
発芽だけでなく、ゴボウの生育にも
今年の暑さと干ばつが影響し、
例年ならゴボウ畑は大人の姿が見えなくなるくらい
葉が茂るそうですが、
今年は畑を見た感じだと膝くらいの草丈。
その分、ゴボウも細い仕上がりとのこと。
写真は、ちょうどゴボウを掘った跡です。
掘る作業はユンボで行うそうですが、
土が粘土質に砂が混じっているため、
十勝で掘るようにはいかず、
労力が必要とのこと。
さらに、「札幌白ゴボウ」は
一般的な品種に比べると
やわらかいから曲がりやすく、栽培しにくいそう。
特に雨が多いと、土が下がって曲がりやすい。
なかなか大変ですね。
収穫は、9月下旬から11月上旬。
今はちょうど秋掘りが終わり、
写真に写っているものは春掘り用で、
ゴールデンウイーク明けに収穫が始まります。
春掘りゴボウは、来春、
北区、清田区の学校給食で提供予定とのこと。
今年のメニューはゴボウピラフで、
学校にゴボウのいい香りが漂っていたそうです。
羨ましいですね。
こうして栽培された貴重な「札幌白ゴボウ」は、
篠路にあるJA北経済センター敷地内の
しのろとれたてっこ生産者直売所で
販売されています。
「札幌白ゴボウ」の他に、
ブロッコリーやロマネスコ、カリフラワーなど、
多品目作られている山本さんの野菜が
沢山販売されていました。
今時期嬉しい果菜類の種類も豊富でした。
ちなみに、直売所は11/13が最終営業日です。
その他、下記のお店でもお取り扱いがあるようです。
・ホクレンショップ
・マックスバリュ
・東光ストア
帰宅して早速「札幌白ゴボウ」を頂きました。
生産者の山本さんもお好きとおっしゃっていた、
ゴボウの定番料理と言ったらコレ。
きんぴらごぼうです。
ゴマを切らしていたので、エゴマをふりかけました。
調理してみると「札幌白ゴボウ」の軟らかさが
実によくわかりました。
まず、皮が薄い、包丁で刻んだ時の手ごたえが
ザクザクではなく、シャキシャキ。
繊維質のイメージですが、大げさに言うと
一般のゴボウには麻ひものような繊維質を感じますが、
「札幌白ゴボウ」は絹糸のような感じでしょうか。
食べた時の食感も、シャキシャキで、
ゴボウの香りがよく感じられ、
とても美味しくいただきました。
とっても貴重な「札幌白ゴボウ」。
気になった方はぜひどうぞ。
JAさっぽろの皆様、
ご同行いただきました石狩振興局の石戸谷様
ありがとうございました!
今日はこのあたりで。
食と農の未来がより豊かになりますように。