![白黒くっきり!伝統野菜「下田なす」@滋賀県湖南市下田地区](https://seed-to-harvest.jp/wp-content/uploads/2024/02/IMGP6784-scaled.jpg)
こんにちは。
北海道在住、
野菜くだものハンター、
やさい直売所コンサルタントの田所かおりです。
今日は、伝統野菜「下田なす」のレポートです。
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「下田なす」は、
滋賀県湖南市下田地区で栽培されているナスです。
昨年9月下旬にJAこうかの上田さんにご案内いただき、
有限会社ティアイケイ農産
代表取締役の盛岡利宏さんにお話を伺いました。
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「下田なす」は、明治以前から下田地区で栽培され、
盛岡さんが所属されている生産部会では、
品質の統一をされて出荷をされています。
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「下田なす」の特徴は、ヘタの部分が白いこと。
これは、ナスの成長が早く、
光を浴びていない間に実が成長した部分です。
朝くっきり白いラインが見られます。
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一般的な食べ方としては、
ぬか漬けにしたり、
同じく伝統野菜の「弥平とうがらし」とあわせて
夏場にぴりからなすびで夏バテ防止したり、
浅漬けにはまるごとが美味しいとのこと。
ナスのサイズは、
ほおっておいたら、15~20㎝くらいになり、
焼きナスにはよいけれども、
ある程度の大きさに揃えているそう。
小さめサイズは肉質が詰まっていて
歯ごたえが良いんだとか。
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「下田なす」は漬物用にも出荷されていて、
湖南氏下田に工場に本店と工場がある
漬物屋の株式会社山上(やまじょう)さんで
近江つけものとして販売されています。
ナスのサイズは小さめ。
山上さんでは他の伝統野菜のお漬物も販売されていて
地域の食材を大事にされているんだなと感じました。
地元に愛されている「下田なす」ですが、
栽培は結構手間がかかる印象でした。
基本的な栽培スケジュールは、
2月下旬から3月下旬に播種、
4月末から5月末に定植し、
7月上旬から遅くて10月中旬まで収穫が行われます。
それ以降も収穫は可能ではあるそうですが、
だんだん寒くなると実の成長が遅くなり、
ヘタのところが白くならないそうです。
でも12月頃ほったらかしに実らせておいたものは、
めちゃくちゃ甘くなり、例えるなら
リンゴのような味と甘さだそうです。
それはそれで魅力的だと思いました。
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収穫時期の圃場はこんな感じ。
畝間冠水の跡がわかるでしょうか。
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水管理はひたひた。
昼間に水を入れると温度が上がりお湯のようになるので
あまり良くない。
夜にためて、朝に全部抜く。
という作業を数日に1回はしているとのこと。
畑から水が抜けてしまうと
ナスにつやがなくなるので重要だそう。
また、連作障害も出るので、
毎年違う畑で栽培されています。
年間約600本を管理されています。
種は、盛岡さんが栽培している株の中から
良さそうなものを選び種とり用に実を残します。
ちょうどこんな感じになるそう。
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元々農協に勤められていた盛岡さんは、
「下田なす」を絶対絶やしたらあかん!
そういう想いもあって、
食べて美味しいって言ってもらえて、
自分が食べても美味しい「下田なす」を
繋いでこられました。
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どこでもできるけど、下田は土が水っぽいから
ナスが美味しくなるのかも。
たい肥、栽培へのこだわりなど、
差別化して売るようにしているそう。
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気候変動もあり、
昔と全く同じではないかもしれないけれども
「下田なす」の美味しさを守り
みんなに喜んでもらいたいという気持ちが
ひしひしと伝わってきました。
盛岡さんの畑の後、山上さんで手に入れた漬物です。
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こちらが、「下田なす」という名の漬物。
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こちらが、「下田なす しば」という名の漬物。
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そしてこちらが、自作のサラダ。
さっと塩もみした「下田なす」に、
鮮やかなオレンジ色の「弥平とうがらし」でピリッとさせ、
柿と和えてみました。
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小さめサイズで収穫された
「下田なす」の歯ごたえは抜群で、
どれも美味しくいただきました。
「下田なす」は下記の直売所でも販売しています。
◆JAこうか 花野果市水口店
所在地:滋賀県甲賀市水口町水口6111-1
営業時間:AM9:00~PM6:00
農産物だけでなく、地域の加工された特産品が沢山あります。
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◆株式会社山上
本店所在地:滋賀県湖南市下田3335
営業時間 :AM9:00~PM5:00
(季節により変動があります)
店内は和を基調とした重厚な作りで素敵でした。
気になった方はぜひ来シーズンにぜひどうぞ。
今日はこのあたりで。
食と農の未来がより豊かになりますように。