形がかわいい最上伝統野菜「とっくりかぶ」@山形県最上郡真室川町

こんにちは。
北海道在住、
野菜くだものハンター、
やさい直売所コンサルタントの田所かおりです。

今日は、山形県の伝統野菜
「とっくりかぶ」のレポートです。

11月下旬に、中川信夫さんの畑を訪ねました。
(升田かぶの村上さんにご案内頂きました)

「とっくりかぶ」は、真室川町川ノ内地区の
たった1軒の農家で
栽培され続けてきた伝統野菜です。

その1軒の農家が、こちらの中川さんご夫妻。

9月上旬に播種(今年は9月7日)をし、
収穫は10月末から11月いっぱいまでとのこと。

「とっくりかぶ」は、上の方はまっすぐ、
下の方が膨らんだ形をしています。
色は、太陽の光に当たる上の部分が紫色、
土の中に隠れた部分が白色になります。


冬になると、
土から出ている部分も色が濃くなるそう。

何本か収穫してくださいました。

2色が鮮明な方がカッコイイからと、
白色部分に葉っぱをかぶせていらっしゃいました。

また、この色の鮮明さを保つには、
光が入らない黒色の袋の方が好ましいとのこと。

栽培のご苦労を伺うと、
かぶの種が小さいから播くのが大変で、
その後の間引きも、かぶの上部に光が当たるように
計算して間引かなければならないとのこと。
2色がパキっと分かれたカッコイイかぶを作るには、
間引き作業がポイントなのですね。

「とっくりかぶ」の名前の由来は、
屋号でも良かったのだけど、
中川さんのお父様がお酒好きで、
形が上が細くてしたが太くて
徳利に似ていることもあって、
「とっくりかぶ」としたそう。

多くが地域名なので、珍しいですが、
とても親しみがわくかわいい名前だと思います。

「とっくりかぶ」は繊維が少なく、
辛味もなく梨のような食感です。
そのため、生で食べるのがおすすめだそう。

美味しい食べ方を伺うと、
麹漬けにしたもの、
かぶを細かく切って塩昆布と和えたものがお好きとのこと。

他に、昔から甘酢漬けや鮭汁にして
食べられてきたようです。

葉も食べられるけれども、
出荷時は切って出されています。
畑でのみ食べられる葉を頂きました。

辛味や癖がなく、美味しかったです。

帰宅して、「とっくりかぶ」とリンゴのスライス、
鶏むね肉の酒蒸しを割いて和えて
サラダで頂きました。

辛味がなく、優しいお味のかぶでした。

山形県でみつけられたら、
ぜひ食べてみてください。


今日はこのあたりで。
食と農の未来がより豊かになりますように。

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