こんにちは。
北海道在住、
野菜くだものハンター、
やさい直売所コンサルタントの田所かおりです。
今日は、モンステラの果実をご紹介します。
モンステラは学名をMonstera deliciosa、
和名をホウライショウといい、
サトイモ科に属する植物です。
モンステラと聞いて、園芸好きの方なら、
あぁ、観賞用の植物ね。
とピンとくるのではないでしょうか。
そう、大きなハート形の葉に穴や切れ込みがある
あの植物です。
私もつい先日まで、モンステラを
ただ観賞用の植物として認識していました。
まさか、モンステラの果実が食べられるなんて。
モンステラの果実と出会ったのは、
「屋久島有用植物リサーチパーク(植物園)」。
次の予定があったので、時間が無かったのですが、
一応入ってみよう、ということで見学することに。
入ってエントランスに何やら緑色の松ぼっくり
みたいなものが並べられていました。
その手書きのPOPには、
「リサーチパーク産モンステラ
常温で保存し、皮がはがれたところから
順にお召し上げりください。
無理にはがした部分を食べると
舌がチクチクします」
と書かれていました。
リサーチパークのスタッフの方も、
とても気さくに話しかけて下さって、
説明いただきました。
興味津々のモンステラをのこし、
とりあえずパーク内を見学して、
帰りに購入することに。
パーク内でモンステラを見つけました。
露地でこんなに大きく育つのですね。
一般的な観賞用のものよりだいぶ大きな株です。
花が枯れた後の若い実です。
花は巨大な水芭蕉のような、
カラーのような形のようですね。
若い実は比較的表面がツルツルなんですね。
パークを1周して戻ってくると、
リサーチパーク産のフルーツを
振舞ってくださいました。
上のオレンジのキューブはマンゴー、
左の青い絵付けのお皿は左から
スターフルーツ、バナナ、パパイヤ(オレンジ)
ドラゴンフルーツ(赤)、白サポテ。
そして、右がアロエです。
それぞれ今まで食べたものの中でも甘みが濃く
美味しかったです。
屋久島は熱帯果樹の生育にも良い環境なのですね。
そして、アロエの食べ方が新鮮でして、
鹿児島の甘めのお醤油をかけてありました。
これが合う。
美味しくいただきました。
さて、持って帰ってきたモンステラですが、
北海道のこの時期の室内は乾燥ぎみなので、
紙に包んだまま追熟。
1週間が経過したころ、部屋中に
トロピカルフルーツの甘い香りが充満したので、
紙を開いてみると、皮が盛り上がり始めていました。
その香りは果物全般の甘い香りを
平均化したような感じです。
もう少しだな、と思っていたら翌日は、
皮がぽろっと剥がれ落ちまして、
こんな感じになりました。
皮が面白いことに、6角形の形を保って剥がれていきます。
つくしの頭の部分にも似ていますし、
鱗のようでもあり、とても不思議な植物ですね。
指先で潰してみたところ、
粉っぽさを感じる繊維質。
細い針が指に刺さりました。
もちろん皮は甘みはなし。
いよいよ果実を頂きます。
食べ方がわからないのでフォークで刺してみると、
とうもろこしの粒のように、
塊で実が取れました。
味は、パイナップルとバナナを合わせたような
感じですが、一つの果物で例えるなら、
バンレイシのようなお味。
酸味よりも甘みが強く、
ねっとりした食感です。
バンレイシのように種はないので、
食べやすいです。
ちなみに、糖度は17度ありました。
シュウ酸カルシウムによるピリピリ感もなく、
美味しくいただきましたよ。
私が持っている熱帯果物の本には掲載がなかった
モンステラ。
みなさんもぜひ見つけたら召し上がってみてください。
屋久島有用植物リサーチパーク
所在地:〒891-4402
鹿児島県熊毛郡屋久島町麦生896-1
TEL:0997-47-2636
今日はこのあたりで。
食と農の未来がより豊かになりますように。