日本の亜熱帯にある研究所を訪ねて@石垣島

こんにちは。
北海道在住、
食と農のコンサルタント、野菜ソムリエ上級プロの
田所かおりです。

9月上旬に、熱帯亜熱帯の野菜・果物について、
知識を深めるため石垣島にある熱研を訪ねました。

熱研の正式名称は、
国立研究開発法人
国際農林水産業研究センター(国際農研/JIRCAS)
熱帯・島嶼研究拠点。

国内で唯一亜熱帯エリアにある
国立の研究機関でもあります。

まずは熱研の立地する石垣島についてご紹介します。

石垣島は、周りをサンゴ礁の美しい海に囲まれ、
緑が広がる自然豊かな島です。

石垣島は琉球列島の南端、
八重山諸島を構成する島の中心で、
周りには竹富島、小浜島、西表島などがあります。

今回の旅で気づいたのですが、
石垣島は沖縄本島とは東京-大阪間ほど離れており、
台湾の方が近いということ。

近いといっても台北との距離は約270㎞あります。
また、さらに南には九州より近い位置に
フィリピンのルソン島があります。

日本の隣国がフィリピンという概念が無かったので、
少し新鮮でした。

そんな日本国内でも南西に位置する島だけあって、
植生が本州・北海道と全く違います。
畑の広がるエリアで一番目にしたのが、
サトウキビ畑。

私の背丈を優に超えるサトウキビが
風になびいていました。
そして、時々バナナやパパイヤなどの南国果樹。
こちらのバナナはまるで生垣のように
密集して生えています。

そして、山のほうに行けば、
樹高25メートルにもなる大型のヤシで、
固有種のヤエヤマヤシ群落もあり、
その一帯はまるでジャングルでした。

海へとつながる河口でマングローブも見られました。

亜熱帯ならではの植生を存分に見ることができました。

熱研では、石垣島の気候特性を活かし、
熱帯・亜熱帯の開発途上地域や島嶼地域の
環境・食糧問題等に応用できる研究開発を行っています。

その内容の幅は広く、
イネの世代促進、サトウキビの交配、
熱帯果樹の遺伝資源の維持管理、
環境土壌に関する研究などです。

訪問時に研究員の中山正和氏から進行中のプロジェクトとして、

「農林水産・食品産業の情報化と
生産システムの革新を推進する
アジアモンスーンモデル植物工場システムの開発」

をご説明いただきました。

最新の情報通信技術や人工知能を活用し、
高収益化が可能な植物工場システムについて
様々な実証実験が行われていました。

まだ研究中とのことで、
残念ながら写真撮影はNGでしたが、
アジアモンスーン気候ならではの課題を知り、
一部、検証している資材の効果を
体感することができました。

東南アジアのどこかで
もしかすると気温上昇している日本も含め、
この植物工場が導入される日も
近いのではないでしょうか。

写真:熱研入り口にあるタコノキ

 

今日はこのあたりで。

食と農の未来がより豊かになりますように。

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