こんにちは。
北海道在住、
食と農のコンサルタント、野菜ソムリエ上級プロの
田所かおりです。
美味しさと意外性で忘れられない和菓子
「きみごろも」を紹介します。
「きみごろも」は奈良県の旅の途中に出会いました。
時間があるので、何か美味しいものは無いかとWEB検索して
たまたま見つけた和菓子屋さん。
店構えはこちら。
時代劇でも撮影できそうな、とても風情のある街並みです。
とういうのも、このブログを書くのに調べたところ、
このエリアは国の重要伝統的建造物保存地区ということで、
納得です。
そして、お店が面しているのは「宇陀松山薬草の道」
と呼ばれており、
江戸時代は薬草が多くとれたことから。
この辺りは製薬業が盛んだったそう。
通りのすぐ近くには、現存する
日本最古の民間の薬草園「森野旧薬園」と
薬草料理を提供されている「大願寺」があります。
知っていれば立ち寄るのではなく、
目的地レベルの興味深いエリアでした。
この薬草園を管理されているのは森野吉野葛本舗さん。
名前の通り、吉野葛を販売されています。
直売店「葛の館」では、吉野葛を購入してきました。
吉野葛といえば、和菓子には欠かせないですよね。
ちなみに、平成19年に「吉野本葛」、「吉野葛」は
地域団体商標も取得されています。
(すみません、職業柄気になったもので)
さて、話を戻しますが
とにかく、とても歴史のあるところなのです。
お店の中も老舗感がたっぷり。
こちらが今回の記事のメイン「きみごろも」です。
黄色が鮮やかで美味しそう!
茶色ければ、厚揚げそっくりです。
「きみごろも」について、店内にあった冊子の要約をすると、
「きみごろも」は明治初期からあり、
産んでから3日以内の卵を手だてによりメレンゲにし、
砂糖、寒天、はちみつを加えて固め、
卵黄にくぐらせて焼いたお菓子。
(吉野葛は使われていないのですね。)
こんなハイカラな和菓子が明治初期に作られていたとは。
旅の途中ということで、車の中で頂きました。
手に持っただけでふわふわ感がわかります。
表面は薄い卵焼きの様な感じで、中身は真っ白。
まるでスフレを少し固めにしたような、ふわふわ食感です。
そして、シンプルでいてどこか懐かしい優しいお味。
すぐに2つ目に手が伸びました。
一緒に購入したお菓子も美味でした。
その土地の伝統ある食をいただけることはありがたいことですね。
奈良県宇陀市を訪れることがあれば、
街並み、吉野葛と一緒に味わってみてほしいです。
私は再訪する機会があればカメラと御朱印帳を持って、
薬草園、大願寺にもお邪魔したいです。
「銘菓きみごろも本舗 松月堂」
所在地:奈良県宇陀市大宇陀上1988
気になった方はぜひどうぞ。
全国発送もされているようですよ。
今日はこのあたりで。
食と農の未来がより豊かになりますように。